第3講 和菓子の楽しみ方入門
上生菓子と干菓子とおまんの区別から 水無月を食べる日まで 京都の甘い教養。
この講で身につくこと
- 和菓子の3分類が分かる
- 季節ごとの定番菓子が分かる
- お店での買い方と選び方が分かる
和菓子の3つの分類
京都の和菓子は、大きく3つに分けて考えると迷いません。
| 分類 | 特徴 | 場面 |
|---|---|---|
| 上生菓子 | 季節を写した練り切りやきんとん。菓銘(名前)が付く | 茶席 特別な日 手土産の格上 |
| 干菓子 | 落雁や有平糖など水分の少ない菓子。日持ちする | 茶席 遠方への手土産 |
| 朝生菓子 | 大福や団子など当日中に食べる菓子。「おまん」と呼ばれる | 日常のおやつ |
この分類はお店の使い分けにも対応します。日常のおやつは町の「おまんやさん」で、茶席や改まった手土産は「お菓子司」でと使い分けるのが京都流です。上生菓子は予約が基本のお店も多いので、手土産に使うときは前日までに電話を一本入れると確実です。
季節の定番菓子カレンダー
| 時期 | 菓子 | 覚えておきたいこと |
|---|---|---|
| 正月 | 花びら餅 | ごぼうと白味噌餡。宮中の行事食に由来 |
| 3月〜4月 | 桜餅 | 京都は道明寺粉のつぶつぶした関西風 |
| 5月 | 柏餅と粽 | 端午の節句。京都の粽は餅を笹で巻いた素朴なもの |
| 6月30日 | 水無月 | 夏越の祓に食べる三角のういろう。この日だけは和菓子屋に行列ができます |
| 10月〜11月 | 栗菓子 亥の子餅 | 亥の子餅は炉開きの菓子として茶席で登場 |
特に水無月は「6月30日に食べる」という日付とセットで覚えてください。1年の前半の厄を祓う行事菓子で、この日に和菓子屋に寄るだけで、京都の暮らしの季節感が一つ身につきます。
実践のポイント
お店で恥をかかない3つ
- 上生菓子を買うときは個数と用途(お茶席か 手土産か)を伝える。箱や掛け紙の対応が変わります
- 菓銘を聞いてみる。「これは何というお菓子ですか」は失礼ではなく、むしろ喜ばれる質問です
- 朝生菓子はその日のうちに。翌日に持ち越すくらいなら日持ちする干菓子を選びます